about 末ぜん
最近、僕の周りの友人たちは、食事と食事の間は、16時間空けた方が健康にいいと言う。でもそういう設計にしてしまうと、前の日は20時までに食べ終えていないといけないじゃないか。そんな早い時間に食べられる余裕はないから晩ご飯は遅めになる。朝もお腹が空いてしまうから、何か食べちゃうし。じゃあ、お昼ご飯を食べなきゃいいのだけど、ランチタイムは、1日のうちで、一番楽しい時間。できたら一人で、好きな店に行って、好きな服を買うように、好きな物を食べたいのだ。代官山あたりにいたら、間違いなく、目指す店は「末ぜん」。
「末ぜん」は、普通の美味しい和食が食べられる、古くからある定食屋さん。全くおしゃれ感はないのだが、飲食店にとって大事なのは、美味しいかどうか、清潔かどうか、そして、店の人の雰囲気が、いい感じかどうか。笑顔でナイスな接客をしてくれる店は、間違いない。総合的に見て、こういう店は、ありそうでいて、全然ない。その中でも定食屋となってくると、ここ以外には一件も思いつかないのだ。
about OSHINAGAKI
メニューは、いつも同じような構成で、頼むものもほとんど同じなのだが、一応、毎回ここを見る。季節ごとに、少し内容が違うから。いろいろ確認した上で、大抵いつも、天然まぐろ刺定食をオーダーする(らしい)。僕は、服を買うときも、いろいろ新しいものも見て確認はするのだけど、結局、同じような服を買ってしまう。ご飯も、いろいろ見た上で、いつもの天然まぐろ刺定食が一番だと思ってチョイスしているようである。
about BAG
カバンはできるだけ持ちたくない。いつでも身軽でいたいし、無駄な荷物を持ち運びたくないし、服を替えるごとに鞄まで替えるのは面倒だから。とはいえ、いろいろ持っているのだけど、時代と自分のスタイルとともに変化して、ここ数年必要にかられて使うバッグは3つしかない。もらいもののチープなトートバッグか、金子さんが昔作った〈OUTDOOR PRODUCTS〉のネイビーのビッグバックパックか、〈AETA〉のネイビーの防水バックパックか。以前に作った〈BRADY〉のバッグは、もったいなくて使っていない。だから3つ、いや、ほとんど2つしか選択肢がない。
そんな僕だけど、実は密かにずっと狙っているバッグがあった。それが〈HUNTING WORLD〉。アメカジ全盛期の頃、これを使っている先輩がいて、ずっと憧れていたのだ。古い時代のバッグだと思っている人も多いだろう。でも、そうじゃない。これは質実剛健の素晴らしいバッグ。冒険家で、オーナーのボブ・リーさんがアウトドア用に開発した頑丈な逸品。本来はフィッシングバッグで、釣った魚を入れておける内袋も付いていたほど本格的なバッグだ。撥水性も高く、フカフカした生地でできているから、カメラやPCを入れておくのもいい。そして、何よりも、意外といろいろなスタイルに合う気がするのだ。買ったばかりで、白っぽいレザーはまだ綺麗なままだけど、いつか飴色に変化していくのかと思うと楽しみでしょうがない。早くそうなる日が来ることを妄想して、ガンガン使おうと思うのであった。
about さば塩定食
あるとき、この店に入るのを並んで待っていると、若い親子3人で何を食べるか話し合っているところに出くわした。父親が「俺、さば塩」と言うと、「あたし、今日はお刺身かな」と母親。すると5歳くらいの息子は「僕、絶対、さば塩。さば塩、早く食べたーい」と言ったのだ。そのとき僕は「?」と思った。20年近く通って来たけど、そんなメニューに関心を抱いたことがなかった。何を頼もうか、一応、毎回メニューを見るのだが、大抵いつも、刺身定食(らしい)。昔は鳥そぼろ丼定食ばかりだったけど、ある日から、もっと素材の味がするものが食べたいと思い始めたのだ。でも、この店で本当に人気なのは、どうやらさば塩焼定食なのである。
about 天然まぐろ刺定食
実は自分でもあまり気づかなかったのだが、ここの若旦那に言われて、初めて気づいたことがある。それは、どうやら僕はほぼ間違いなく、天然まぐろの刺身定食をオーダーしているということ。たしかに、まぐろが好きだ。白いご飯にバウンドさせて食べる赤身は、最高だ。刺身がなくなったら、白いご飯にはふりかけをかける。最高な普通すぎて、倒れそうだ。服は洋風がいいけど、食は、和がいい。しかもできるだけ、クラシックなやつ。こういうのが、渋谷、原宿、表参道界隈では、全然食べられないのである。
末ぜん
住所:東京都渋谷区猿楽町20-8-1
電話:03-3461-8234
営業:11:00~14:00、18:00~20:30(月~金)、11:00~14:00(土)
定休日:日曜日、祝日