※本企画は会員制サイト「Commune H」の連載と連動しております。
PROFILE
1989年生まれ。東京都葛飾区新小岩出身のラッパー。
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長谷川:平和記念資料館、すごかったね。実際に被害にあった方達とか、現場の写真とか絵とか。
ZORN:そうですね。本当に恐ろしいです。熱線の写真とか放射線の被害とか何回見ても慣れないでしょうね。
長谷川:資料館の最後の方のエリアに、各国の首脳の反原発みたいなコメントがあったけど、全然リアルな話に感じられないよね。だって原爆をなくしていこうなんて言ってるわりには、なんにも変わってないわけじゃない。同じ話の延長にあるとは思えないというか。
ZORN:たしかにそうですね。いやぁでも、結構疲れましたね。やっぱり写真があることによってすごい入ってきますよね。絵とも違うし、写真が1番伝わる気がする。
長谷川:写真は現実のもので、絵だと空想のものなのかもしれないしね。リアリティは違ってくるよね。
ZORN:はい、やっぱり写真はすごいです。
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長谷川:原爆によって亡くなった方々の死体が川にたくさんあって、それが満ち潮と引き潮で向こうにいったと思ったら、また戻ってくる話とか。。
ZORN:行ったり来たりで、詰まっちゃうっていうやつですよね。
長谷川:うん。で、夏だったから腐っちゃうっていう。地獄絵図だよね。
ZORN:ハセさん、ショップでなんかいろいろ買ってましたね。
長谷川:うん。結局、誰が何をしたのかっていうことが書いてある本とか、色々。ここにも書いてあるけど、原爆を落としたことに対するアメリカの言い分としては、アメリカ軍人を50万人から100万人ぐらい死なせずに済んだ、終戦を早めることができたっていうことらしい。だけど20億ドルぐらいかけて作ってしまってたし、2年ぐらい前から原爆を落とすことを決めてたから、今さら止められないっていう事情もあったみたいだよね。しかもソ連が入ってきてしまうと、世界の覇権争いが大変なことになるから、早く戦争を終わらせたかったっていう。
ZORN:ヤバすぎますよね。けど、資料館には親に連れられた小さい子供もいたじゃないですか。あれはいいなって思いました。小さい頃から見た方がいいですよ。当たり前のこととして、この出来事を受け止めないと。あと外国人が本当に多かったですね。
長谷川:今はウクライナとか、ガザとか色々戦争が起きてるからね。とくに日本に来る外国人は、わりとその辺に興味関心が高い人が多いのかもね。
ZORN:子供の写真もたくさんありましたけど、ああいうのを見るとどうしても自分の子供だったら、って思っちゃいますよね。自分がそこに居合わせるよりも、子供がそこにいたらって考える方がいやですよね。今回のリリックにも書いたんですけど、結局それが自分がたどり着いた答えでした。
長谷川:うんうん。
ZORN:東京大空襲も一夜で10万人くらいの方が亡くなってて、規模としては半端じゃないじゃないですか。だけど原爆ドームとか平和祈念資料館みたいな、国がやってる施設っていうのがひとつもないんです。だから東京大空襲で生き残った人たちにはそういう不満がすごくあるみたいです。なんで戦争を伝承していく施設がないんだって。有志の人たちがお金を出し合って、江東区に小さい施設がひとつあるんですけど、やっぱりスケールが全然違いますね。
長谷川:平和記念資料館って、アメリカ人はめちゃめちゃ居心地悪いだろうね。
ZORN:そうですよね。アメリカでどういう風伝えられてるのかですけど、どんな気持ちで見るんでしょうね。
長谷川:そもそも最初はドイツが原子力の原理を発見したんだよね。2人の科学者の写真が資料館に貼ってあった。それをイギリスが軍事技術として利用できるよっていうことを言い始めて、それがアメリカに渡って実用化されたっていう。
ZORN:資料館に入る前に、原爆ドームの前で有志の方にお話を聞いたじゃないですか。あれすごいわかりやすかったですよね。
長谷川:そうだね。
ZORN:なんで原爆が落とされたのが広島だったのかっていう。京都・小倉・広島が最後まで候補地として残ってて、当日の天気で決めたっていうのとか、初めて知りました。
長谷川:あの話を聞いてから資料館に行ってよかったよね。でも、あの人もすごい使命感だよね。炎天下のなかずっとやってるわけだから。
※続きは「フイナム」の会員サービス『コミューンH(Commune H)』における、長谷川昭雄さんの連載「まじめに働いてんじゃねーよ!!」にてご覧ください。こちらからどうぞ。
INFORMATION
Sans limite 上野店 03-5826-4791
SEPARATE BATH & TOILET sepabath.com
STAFF
Starring & Comment_ZORN
Direction & Styling & Comment _Akio Hasegawa
Photograph_Seishi Shirakawa
Production_Ryo Komuta