AKIO HASEGAWA. HOUYHNHNM

2021.11.4 Up
Style of Authentic

普通の服、
普通のスタイル。

Case 64
築地クリトモ商店と
アメリカ製のタートルスエット。
ロサンゼルスアパレルのスエットを
愛用している。
ゴツゴツしたヘビーオンス具合が
最高。
日本製とは違う、
雑な仕事の魅力に溢れているのだ。

about GARMENT DYEING TURTLE NECK SWEAT SHIRT AND
SWEAT PANTS 

別注したガーメントダイのタートルネックスエットのセットアップ。洗うほどに色落ちしていい雰囲気に。〈LOS ANGELES APPAREL + AKIO HASEGAWA + SSZ〉GARMENT DYEING TURTLE NECK SWEAT SHIRT ¥16,500,GARMENT DYEING SWEAT PANTS ¥16,500(BEAMS HARAJUKU)

僕の大好きなロスアパで、スエットを作ってもらえることになった。そう、つまりアメリカ製。こんな夢のような話があるだろうか。遠いカリフォルニアの空の下で、僕と〈SSZ〉の加藤さんのために作られたのである。
少し前に販売した〈mocT〉は、日本製。糸の紡績の段階から、丁寧に何度も精練し、より綺麗な糸を作り出してから、生地が作られている。それがモチっとした肌触りと着心地の良さを生んでいた。対して、このアメリカ製のスエットは、そこまで繊細な精錬を行わず、荒い糸を撚って作られている。だから少しワイルドで、ゴワっとした、乾いた感じの肌触り。着心地悪いのかというと、そんなことはない。むしろ落ち着く。このガサガサな感じが僕は好きだ。きっとそこには、それぞれの国民性がなせる技の、個性と素晴らしさが溢れているのだ。

トップス、パンツともに、左裾と左ポケット脇には、AHの刺繍と〈SSZ〉のアイコンであるノート型ピスネームタグが付く。

ロスアパが大好きなのだが、ちょっと残念なところは、少し細身であるということ。だから今回は、あえてサイズを2XLのみに絞った。そして、トップスのカマ底を数センチ下げ、ざっくりした大きなフォルムに作り替えてもらった。パンツの裾は7センチ短くしてもらっているから、オーバーサイズで履いたときにも、裾が余りすぎることはない。着込むほどに色落ちしていくガーメントダイのこのスエットは、よくあるそれとは全く違う。着用するほどにその変化を味わえ、次第に愛着が湧いてくるのだ。

ラインナップは、ブラック、ブラウン、ネイビーのタートルネックのほか、アッシュグレーをクルーネックのみ製作。また、それぞれ同色のパンツもラインナップしている。今着ているのはタートルネックのネイビーのセットアップ。上だけでもいいという声も聞くなか、なんでわざわざパンツまで作っているのかというと、スエットに限らず、僕は常に服を上下セットで買う人だから。そうすれば、上だけを使ってコーディネートを組むこともできるし、下でそうすることもできる。でも一番いいのはセットアップで着ること。コーディネートが簡単になるから、毎朝、余計な時間を使わずに済む。靴を選ぶ時も迷いがない。スニーカーでも〈Clarks〉でも〈RED WING〉でも、なんでも合うのだ。それがスエットの最大の魅力。この日は〈New Balance〉。「1300」のようなこの独特な、なんともいえない色合いは、服がグレーでもネイビーでも、どっちに合わせてもいい感じに。

about 築地クリトモ商店

ここは、毎週土曜日の朝だけ、お惣菜を販売している築地のお店。平日は、主に海外への魚介類の卸を行っている。お邪魔したのは、開店直前の8時過ぎ。どんなものが店に並ぶのだろうかと期待して向かうと、営業開始直前ということで、値付けや品出しで、店はてんやわんや。築地の朝は、戦場なのだ。そんなときに、撮影を快諾してくださったことに感謝しつつ、申し訳ない気持ちでいっぱいになった週末であった。

メロウの煮付け大 ¥1200(税込)

そんなムードのなか、気になる商品を物色。メロウの煮付けとポテトサラダを購入。韓国風に味付けされているという、真っ赤な醬のようなものが切り身魚に絡められた、粕漬けも気になった。けど、店を出てすぐに食べられる状態ではないから、それはまた今度にした。煮付けは、少しお酒が入っているのだろうか、かなり濃厚で複雑な味わい。けど一口食べるとクセになり、すぐおかわり。これは美味い!

開店30分で売り切れるという、ポテトサラダ。¥400(税込)

濃厚な味わいの煮付けを、横でサポートするような、名脇役がポテトサラダ。かなりさっぱりしている味付けで、煮付けとは好相性。即完売するという代物だ。飲食を扱う店は、居心地の良さが大事なのだが、ちょっとピリッとした空気の中で食べるご飯の方が、実は格別。舌が敏感なのか、美味しく食べることができそうだ。

何に入れても美味しいという豆醬。¥1050(税込)

この日は1周年記念日。京都の方から送っていただいた「お日柄」という縁起もののお飾りが貼られていた。

この店に来たのは、知り合いのインスタグラムの投稿で見つけたから。どんな店かはわからなかったが、美味いものがあるに違いないと思った。いい飲食店は、なぜか外観でわかる。たまにハズレるけど、だいたい当たる。というか、匂う。作るものの自信と意気込みは、店を作るときにも、ついつい出てしまうものなのだろう。
それと、実は少し期待できる要素があった。というのも、店主の栗原友さんを僕は知っていた。遠い昔に、彼女は『POPEYE』でライターをやっていた。そしてその後もファッションのPRの仕事をしていたから。ヘアメイクの矢口くんも昔から仲が良く、グルメ番組に彼女が出るときには、一緒に仕事をしていたそうだ。

〈LOS ANGELES APPAREL + AKIO HASEGAWA + SSZ〉GARMENT DYEING TURTLE NECK SWEAT SHIRT ¥16,500,GARMENT DYEING SWEAT PANTS ¥16,500(BEAMS HARAJUKU), 〈NEW BALANCE〉Trainers Akio’s own, 〈NAUTICA+加藤農園+STACKS+Nuzzella〉CONVENI BAG ¥4,950(NAUTICA JAPAN)

次回のAH.H
は「中野とカシミヤ(仮)。」

こちらはブラウン。〈LOS ANGELES APPAREL + AKIO HASEGAWA + SSZ〉GARMENT DYEING TURTLE NECK SWEAT SHIRT ¥16,500,GARMENT DYEING SWEAT PANTS ¥16,500(BEAMS HARAJUKU)

築地クリトモ商店
住所:東京都中央区築地6-23-5
電話:03-6264-0949
お惣菜販売日:毎週土曜日と第1、第3金曜日9:00~15:00
水、日、祝休日 Instagram:@kuritomo_shouten

※LOS ANGELES APPAREL + AKIO HASEGAWA + SSZ 販売方法の詳細

「BEAMS」のオフシャルサイトのNEWSページにて、2021年11月4日(木)にアップされます。

▼発売日
2021年11月13日(土)

▼販売方法
入場券の抽選

▼抽選受付期間
11月5日(金)11:00 ~11月7日(日) 23:59まで

▼展開店舗
「ビームス 原宿」「ビームス ジャパン 新宿」「ビームス ストリート 梅田」

▼ニュースページ(11月4日(木)に公開)
www.beams.co.jp/news/2736/

INFORMATION

BEAMS HARAJUKU www.beams.co.jp
NAUTICA JAPAN @nautica.jp

STAFF

Direction&Styling&Text_Akio Hasegawa
Photo_Seishi Shirakawa
Hair_Kenichi Yaguchi
Composition_Shigeru Nakagawa
Edit_Ryo Komuta、Shun Koda

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