about MOCCASIN
まるでグローブのような分厚いオイルレザーを、ハンドステッチで縫い込んだ〈TIMBERLAND〉のモカシン。70年代に登場したクラシックなデザインには、品と重厚感があって、いつ見てもカッコいい。数年前、とあることをきっかけにA.Hと刺繍してもらって以来、このシューズを愛用してきている。たぶん4、5年経ったけど、いまだに現役。このまま飽きるまではずっと履けそうだし、意外とどんなスタイルにも合ってしまうから、普段履きの革靴では最強なんじゃないかと思う。いや〈CLARKS〉もあったか。いや〈ウエストン(J.M. WESTON)〉も。。まぁ、どれもすごく好きなんだけど。
about CRUMPLED CHINOS
加藤さんが最近はじめた新しいブランド〈BROCHURE〉。ポケットがたくさん付いていて便利だし、なにより「普通」だから気に入っている。〈SSZ〉同様、やはりパンツが最高。シルエットがいいのだ。裾上げせず、ルーズに腰履きしたときに、いい感じにクッションが2つくらいできあがるそれは、世の中いろいろ探してもそう簡単に見つかるものではない。やりすぎてしまっているパンツは、デカすぎておしゃれ過ぎて見えたり、シルエットがきちんと出なかったり。“普通だけど、いい感じ”っていう物作りができる人は、数少ないのだ。野菜を作りながら、それができてしまうってすごいなぁ、っていうか、自然に触れ合っているから、そういう物が作れるのかなぁ。なんてことを、〈加藤農園〉のそら豆を食べながら思った。
〈SSZ〉のように、斜めに設計されたスラッシュポケットやジッパー付きのシームポケットは健在なんだけど〈BROCHURE〉はそれだけではなく、5ポケットパンツのようなL字ポケットや、AirPods proがぴったり入る大きさのウォッチポケットも装備されている。一見普通なんだけど、サービス満点な仕様は、加藤さんらしい。いつものノート型のピスネームは、黒い表紙に変更されている。
about MADRAS CHECK B.D. SHIRT
もう何年も前から、マドラスチェックシャツを探している。というのも物の本によれば、インドで作られた本物のマドラスチェックのコットンシャツは、洗うほどに色が落ち、柄が滲み、着るほどに柔らかく、肌に馴染むというからだ。どんな物なのか、実物を見てみたいと思っているのだが、これが意外と見つからない。“色が落ちて、柄が滲む”なんてものを販売したら、今の時代は消費者からクレームが入ってしまうからだ。最近は品質管理がしっかりなされ、染色された糸で作られているケースが多いらしい。服は色落ちしたり縮んだりするから楽しいのに。状態が変化しないなんてつまらないし、着たくない。だからずっと古着で探しいている。今回買ったこれは大きめのサイズで良かったのだけど、色が滲むそれではなかった。いつか、味わいのある、本物のマドラスに出会えたらいいなぁ。できればこれくらい大きいサイズで。