普通の服、
普通のスタイル。

ここを知ったのは数年前。海の家でありながら、近所の人は一杯飲んだりする、バーのようなカフェのような居酒屋のような存在。夏を感じるための、この界隈の人たちにとって、大事な場所なのだ。

この夏、よく着ているリネンの開襟シャツ。天然の速乾性は機能的で、中にタンクトップを着れば、ボタン全開で着ることもできて、涼しくて快適に過ごせる。それまで夏は、コットンTシャツなら白しか着ないし、ウールTなら自分の作った〈SNBYA.H〉しか着ない夏が続いていた。でもそればかりだとさすがに飽きてくる。だから開襟シャツは自分にとって新しい存在。

ある日、神保町の「magnif」の中武さんがトートバッグをくれた。15周年を記念して作ったそうだ。バッグの裏ポケットには雑誌がちょうど入るという。書類を持ち歩く人にはたまらなく便利だ。こうしたトートバッグっていうのはペラペラのが多くて、特にアメリカで売ってるのは薄い。ところがロンドンに行くとかなりがっしりしてるものが多くて、これはそっち系。多少なら濡れてもなかに浸透しなそうだから、海に持ってきた。

麻のシャツには麻のイージーパンツ。素材感は合わせた方が、雰囲気良く着ることができるし、快適。コットンに勝る通気性と速乾性を感じることができるはず。ウエストにはエラスティックとスピンドルが装備されていて、モンペやパジャマのような雰囲気。だけどシルエットは恐ろしいほど美しく、完璧。

先週も紹介したビーサン。シックなカラーリングだった前回とは打って変わって、今回はビーサンらしい2トーン。これはこれで、いい意味でダサくて落ち着く。インスタを見ていると僕の場合、ファッションの写真ばかり出てきて世間がやたらとファッション化して見えてくる。仕事場となる原宿あたりもやたらとファッション。情報過多だ。でも世の中、なんでも少しダサいくらいがちょうどいいと思う。暑いし。ゆるく生きたい。

ビールを飲んで、ワインを空けて、ラーメン食べて、どんぶり食って、いろいろな話をした。主に編集者について。つまり仕事の話。実はこの日は対談をする目的もあったのだった。「AH.H」の運営を行っている会社「ライノ」が手がける新しいメディア「Commune H」で。継続的に続けていく予定で、毎回誰かと仕事の話をしていきたいと思っている。だからタイトルは「まじめに働いてんじゃねーよ！！」。どうぞご贔屓に。