普通の服、
普通のスタイル。

猿丸さんが「ピザを食べられる海の家」を始めたという。インスタで見る限り、アメリカ国旗が立ってはいるけど、真っ白な建物はまるでシチリア！？ 気持ち良さそう。海を満喫するよりもピザを食べに海へ行きたい。さっそくロケハンに行き、インスタのストーリーズにあげると、京都の名店「ルインズ」の女将からいいねが付いた。どうやらここで働くピザ職人のポールさんは、「ルインズ」で働いていた時代があるそうだ。あの店にいたのなら、味も間違いない。

真横にはクラシックな海の家。遠い先にはこの界隈で古くから人気の「OASIS」。どこも魅力的だけど、今日はピザを食べに来た。

この界隈では海の家を居酒屋やカフェのように使う人も多い。海に来たからって、海に入らなくてもいいのだ。だから堂々とピザをいただこう。

夏は真面目に服を着るよりも、これくらいラフでチープで派手なのを選びたくなる。さらに、ショーツは水着としても使えるのを選べば、使用範囲も広がって一石二鳥。こうして海まで穿いて来ることができる。本気で海で遊ぶなら、ジャストサイズな方がいいと思うけど、ピタピタを穿く気分にはなれない。一昨年も販売したスイムショーツのフィット感が、今年もいいと思った。サイズはXLのみ。ウエストのスピンドルでアジャストできるから、サイズなんて関係ない。これくらいデカいほうがかっこいい。

色はこの鮮やかなロイヤルブルー、蛍光イエロー、そしてネイビー、ブラックを用意した。どこのアパレルでも、こういう場合に人気なのは大抵、ブラック。「AH.H」ならネイビーが一番に違いない。が、こんな暑い夏には蛍光イエローが気分転換になっていいと思う。（PCやデバイスの環境により、色が実物と異なって見える場合があります）

夏はハットとサングラス。これが乗り切るための重要なパートナー。ハットは白なら熱から逃れられるし、コットンなら丸洗いできて清潔。家に帰ったらTシャツと一緒に洗えばいいのだ。何枚持っていても困らない夏の必須アイテム。黄ばんできたら、漂白して真っ白をキープしよう。こちらも昨年販売したもの。今年も入荷し、販売する。サングラスはいつもの〈EYEVOL PLUS〉。クラシックなデザインなのに、軽量で使い勝手が良く、扱いが雑でも気にならないタフさが魅力。手拭いは、京都の美味しいお蕎麦屋さん「通しあげ　そば鶴」で購入したもの。メニューが書いてある。

バッグなんていらない。けど、ないと困る。どうせ持つなら、なんにでも合うものを。左は「プロップスストア」で購入したもの。ただの巾着バッグで、スリに合うことはなさそう。保管も楽だし、サブバッグ的な控えめな存在が気に入っていて、毎日使っている。リフレクター生地を使用しているから暗がりでも探しやすく、帰り道も安全。右は〈TIMBERLAND〉の代官山のコンセプトショップのために僕が考案したもの。店舗で使用している、厚紙でできたショッパーに似せて作ったもので、ウォッシャブルペーパーでできている。リバーシブル仕様で、縫製はあえて、イエローブーツの縫製と同じ4本針ミシンで。取手を持って使うこともできるし、中にしまってラフに持つこともできる。

『POPEYE』の編集長の町田くんが、逗子の駅の近くにかっこいいワインショップがあるという。家の近所ではないから、ワインを買って帰るってわけにもいかないしなぁと思っていたが、行かない理由にはならない。なんか気になるのだ。ところが行ってみるとお休み！？ でも外から見る限り、かなり良さそうだ。数日後、知人のインスタでこちらのワインクーラーを見かけた。ビーチボールのような素材感がビーチタウンらしい。後日伺って購入してみると、軽くて冷やせて使い勝手が良くて、めちゃくちゃ機能的。ありそうでなかった素晴らしいプロダクトだった。ワインの品揃えも良くて、欲しかったやつがいくつかあって結局、3、4本は買って帰ったのであった。

飲食店でそこのTシャツが売られていたら、買わない理由はない。「SHORELINE PIZZA」のオリジナルTシャツ。実はこちらの店に最初にロケハンに来たときは大雨だった。鎌倉の加藤さんも一緒に来てくれて、逗子駅からバスに乗るも間違えて少し遠いところで降りてしまった。雨の中をだいぶ歩いてやっと到着したが、日は暮れていて休み。店の外にしか席がないから、年中無休とはいえ雨天は営業できないようだ。その日は同じビーチで古くから営業されている人気の海の家「OASIS」へ伺った。地元の人たちが居酒屋使いしている海の家は贅沢な空間。雨の降る、夜の海を眺めて何杯か飲み、夏のはじまりを満喫したのだった。その後、もう一度ロケハンに来たから、この夏は何度も森戸海岸に行ったことになる。家でTシャツを眺めながら、遠い昔にロケをしに来たこともあったなぁ、と回想した2024年の夏の思い出。

日焼けを楽しむためなら、トップスは脱ぎやすいシャツが便利。ベースボールシャツなら、襟がないから扱いも楽でいい。素材は、通気が良くて濡れても乾きが早いリネンがベスト。日本の夏に適している。

20年来の友人であるマサル君は僕と同じスタイリストを生業としながら、サンダルブランドをやっている。これはもう6年くらい前に彼からもらったもので、久しぶりに引っ張り出してみた。他のブランドのサンダルは。本体のゴム素材が硬化してしまっていたけど、マサル君のは変わらず柔らかくて、モノが違った。天然ゴムを用い、タイで製造。フカっとした弾力で長持ちするビーサンは色数も豊富。全国各地で行われるポップアップイベントで購入できる。こちらはブルー。

ニューヨークの人気ピッツェリア出身のポールさんが作るピザは、クラシックなニューヨークスタイル。ナポリの潮流を汲みつつ、ペパロニやパイナップルなどアメリカ人好みの具材をトッピングをしたピザを、スライスではなくホールで提供するのがクラシックのマナー。この日、オーダーしたのはピザの王道、ペパロニ。トマトソースにモッツァレラとペパロニ、それにガーリックをトッピングしたシンプルな構成だが、不思議と飽きがこない。くわえて食後の印象も軽やかで、ビーチでつまむにはちょうどいい。