AKIO HASEGAWA. HOUYHNHNM

2023.5.26 Up
Style of Authentic

普通の服、
普通のスタイル。

Case 111
TESIOのウィーケンドッグ inコザ
豚肉は鳴き声以外すべて食べ尽くす。
沖縄にはそんな格言があるらしい。
でもそれはちょっと違う。
正しくはこう。
鳴き声以外すべて“美味しく”食べ尽くす。

about TESIO

正直な話、ソーセージはどれも一緒と思っていた。スーパーで買ったものもそれなりに美味しいし、極端に不味いものもないが、格段に美味しいものもない。でも、それは大きな間違いだった。コザのゲート通り沿いにあるシャルキュトリー「TESIO(テシオ)」へ行けば、とびきり美味しいソーセージにありつける。

「TESIO」の店内奥は、葉山ローカルから愛されるイタリア食料品店「TANTO TEMPO(タント テンポ)」が支店を構え、その手前は“飲む”をコンセプトにした那覇の名店「LIQUID(リキッド)」の出張スペース。つまりワインもチーズもハムもソーセージも、ここで全部まかなえるのだ。近所にあったら週3で通いたい。

そして店内正面が「TESIO」のスペース。ここは、県外で食肉加工の修業を積んだ嶺井さんがオープンした食肉加工専門店。大型のショーケースを覗けば、ドイツ製法のソーセージやハムなど、色とりどりのシャルキュトリーが並ぶ。その全てがオールハンドメイドで、ショーケースの奥には仕込みに励むスタッフたちの姿が。この活気に満ちた雰囲気がお客さんを呼び込むのだろう。肉は元気なお店で買いたい。それはニューヨークも沖縄も一緒だ。

about WASHABLE MERINO WOOL SHORTS

〈SNBYA.H〉100% WASHABLE MERINO WOOL SHORTS ¥24,200(GEARISM)

旅に出るなら、ウォッシャブルメリノウールのシティウェアが欠かせない。なかでもショーツは、いろいろなことを可能にするアイテム。一枚あれば、部屋着にもパジャマにも外着にもなってくれる。荷物が少なければ移動も楽。そのうえ、ジメジメした沖縄の夏でも、快適な履き心地を得ることができる。17.5マイクロンという、アウトドアウェアでもなかなか扱えない超極細の高級ウール糸100%だから、肌触りが最高で湿気を閉じ込め、汗の匂いをかなり抑えてくれる。洗濯機で洗えて手入れも簡単。旅には必ず持って行こう。※モデルは175センチ、サイズ3を着用。

about SOCKS and WOOL SLIP-ON SHOES

〈PRO CLUB〉HEAVYWEIGHT CREW SOCKS(3pc)¥2,500(RESPECT)、〈Allbirds〉Sneaker「Wool Lounger」¥14,500(Allbirds)

ウールは、天然の防臭効果があると言われている。だから靴にも採用した方がいいに決まってる。で、僕は人知れず、〈Allbirds(オールバーズ)〉にずっと注目していた。せっかく沖縄に行くから、旅用の靴を買ってみようかな。そんなことを思いながら店に行ったら、この靴に出会った。まるでカンフーシューズのようにシンプルで、外側も内側もウールでできた一足。めっちゃ軽くて、裸足で履いても臭くならないという。もし気になってきたら、洗濯機で洗えばいい。そんな使い勝手のいい魔法の靴が、そこにはあった。ソックスを持たずに済めば、荷物も減って、かなりいい。そう思って沖縄へ旅に出たら、なんと、めちゃくちゃいいソックスに出会ってしまった。

それは、この〈PRO CLUB(プロクラブ)〉。北谷にある人気のセレクトショップ「RESPECT(リスペクト)」にて。最初は興味なかったけど、触ってみたら、めちゃくちゃ分厚いじゃないか!? そのガッチリさは、いつものあのTシャツのヘビーウェイトさを思い出させてくれるほど。今まで全く気づかなくてごめん、〈PRO CLUB〉。もう買うしかないでしょ。ってことで、結局荷物が増えてしまったのだけど〈Allbirds〉に合わせたら、すごくいい感じになったのであった。

about SAUSAGE

沖縄ではポピュラーな調味料、コーレーグース(泡盛に漬け込んだ島とうがらし)のチョリソーや、大宜味村産のシークヮーサーのソーセージなど、地物を使った商品も多い。クール便にも対応しているので、旅行者でも気兼ねなく買い物が楽しめる。

ここに来たら、まずはTESIOフランクを味わって欲しい。ホットドッグに合うソーセージとは? そんな問いから生まれたお店のシグネチャーは、3年に一度ドイツで開催される国際品評会(IFFA)で高い評価を受け、見事ゴールドメダルに輝いた。入口右脇にあるコーヒースタンド「HINETTERY(ヒネッタリー)」では、このソーセージを使ったホットドッグがいただける。

100以上のチェック項目があり、その全てにおいて満点を獲得したもののみに授与されるIFFAのゴールドメダル。「TESIO」では、TESIOフランク(旧名ホットドッグフランク)、ビーフ&マスタードのソーセージ、イチジクとナッツのレバーパテなど、合計5つのゴールドメダルを獲得した(!)。

そのソーセージにはカリーケチャップ(¥540)を。その名の通り、カレーのスパイスを効かせたケチャップで、ソーセージの本場ドイツではソーセージのお供はコレが普通らしい。「TESIO」のオリジナルは、やや緩めに作られているので料理にも使いやすい。個人的にはオムライスで試したい。

about HINETTERY

入口のすぐ右脇にあるイートスペース「HINETTERY」では、フードメニューとペアリングするドリンクを提案してくれる。ユニフォーム姿がクールな佐々木さんは信頼できるバリスタ。

TESIOフランクが堂々と鎮座したウィーケンドッグ(¥700)。トッピングは刻んだピクルスとフライドオニオン、それに例のカリーケチャップ。その全てを受け止めるパンは、コザの人気ベーカリー「MILL by TIMELESS(ミル バイ タイムレス)」謹製のもの。

食欲をそそるスモーキーな香り。プチッと弾けて、溢れ出す旨味たっぷりのスープとジューシーな味わい。そして鼻腔をくすぐるスパイスのフレーバー。なるほど、ソーセージとはこんなにもストーリー性に満ちた食べ物だったのか! 一気にソーセージの解像度が高くなった気分。

about WHITE T-SHIRT

〈PRO CLUB〉HEAVYWEIGHT T-SHIRT(2XL)¥2,300(RESPECT)*S-XLは¥1,800

沖縄に行ったらトップスは〈PRO CLUB〉が正解。なぜなら安いから。なんでかはわからないけど、ソックス同様、「RESPECT」っていう人気ショップで入手できる。ここのラジさんって人が、LAから仕入れているそうだ。もちろんアメリカで買うよりは高いけど、サイズも色も豊富で、東京よりかなり安い。だから沖縄には手ぶらで出かけても大丈夫。ここに来たら、LAに行ったときのような気分で〈PRO CLUB〉の無地Tを着るのだ。色はやっぱ白が好きだ。ソーセージのソースとか、アイスコーヒーをさっそくこぼしそうだけど、それもまた、旅の思い出。

about COFFEE

ドリンクは佐々木さんが勧めてくれたL・Cソーダ(¥550)を。沖縄のコーヒーシーンを牽引する那覇のロースターカフェ「potohoto(ポトホト)」の豆を使った水出しコーヒーに、自家製レモンシロップと炭酸をブレンドしたアレンジコーヒー。味わいこそ爽やかだが、コーヒーの余韻もしっかり。夏にぴったりな一杯。

TESIO
住所:沖縄県沖縄市中央1-10-3
時間:11:00~18:00
定休日:月曜日
電話:098-953-1131
Instagram:tesio_sausage

INFORMATION

SNBYA.H Instagram:@SNBYA.H
RESPECT Instagram:@respectokinawa
Allbirds 0800-080-4054 www.allbirds.jp

STAFF

Direction&Styling&Text_Akio Hasegawa
Photo_Seishi Shirakawa
Composition&Text_Shigeru Nakagawa
Edit_Ryo Komuta、Shun Koda

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