about ISEGEN
神田には、戦禍を免れた一角があって、そこにはいい感じの老舗飲食店が立ち並んでいる。蕎麦屋、甘味処、鳥すきとあるのだが、今日のお目当ては、アンコウ鍋の「いせ源」。アンコウ? と聞いても、どんな料理でどんな味か、いまいち想像がつかないだろう。それもそのはず。都内にはここしかアンコウ鍋のお店がないのだから。でも、ここは江戸時代から続く老舗料理店。高級食材であるアンコウをいただこう。これが最高にうまいのだ。
about GORE-TEX BALMACAAN COAT
コットンの生地に、メンブレンを貼り合わせたゴアテックスの、大きめのシルエットのコート。丁寧に仕事を行う、日本の工場で作られているから、値段もなかなかいい感じ。若いと簡単には買えないかもしれないけれど、いつかはこのコートを着てみた方がいい。
いろいろな経験をすることが大事なように、値段のする服に袖を通してみれば、いい物づくりとは何かを知ることができる。そのためには日頃から、チープな服や食事も味わっていた方がいい。その視点がないと、物の良し悪しを理解できないのだから。その上で、食べるアンコウ鍋は格別なはず。
about CASHMERE SWEATPANTS
寒い日には、〈BODHI〉のカシミヤ ニットパンツ。ニットだから、すき間だらけかと思いきや、あまり風を通さず、暖かい。それくらい密度が高いのだ。特にこのシリーズは肉厚で、他にはない独特な暖かさが魅力。カシミヤならではの保温力と通気性のおかげで、化繊のように、密閉された息苦しさはなく、室内でも蒸れることはない。スエットパンツのスタイルだから、御座敷でもカンファタブル。まるで家にいるかのように快適。タフな作りだから、多少転んでも、ダメージは少ない。
about ANKOUNABE
元々はいろいろな鍋を扱う店だったが、アンコウ鍋が人気だったため、大正時代からアンコウ鍋専門店になった。アンコウは、青森県下北半島の津軽海峡にある、風間浦沖で獲れたものを中心に使用。環境に配慮し、小さいアンコウは獲らず、だいたい10kg前後のものだけを捕獲しているそう。漁港から約5km辺りで水揚げし、魚が傷ついて鮮度が落ちないように、丁寧に作業をしている。その後、生簀で一晩過ごさせ、疲労を回復させてから絞めて、発送。そうすることでアンコウそのものから得られる旨味成分も変わるそうだ。入口のショーケースに鎮座しているのは、中でも小ぶりなもので、7kg前後なのだそう。柔らかく、程よく脂も乗っているけど、さっぱりした味わいがたまらない。
about DENIM JACKET
デニムジャケットが着たい。さほど暖かいわけではないけど、薄いブルーになった洗いざらしのそれを、コートやジャケットのインナーに合わせるだけで、いつも着ているお気に入りが、少し違った表情に見えてくる。これはビズビムで昨年買ったもの。一点しかなかった大きいサイズを、店で購入した。ここのデニムは、そのデザインと加工の雰囲気がいい感じ。このジージャンも、すごく気に入って、よく着ている。
鍋をいただいたら、締めは、おじや。この日は、女将さんが昔話をしながら作ってくれた。アンコウの旨味が凝縮された鍋に、かつおや昆布の出汁と醤油をブレンドして作った秘伝のスープを入れていただく。
about MOCCASIN
〈TIMBERLAND〉の、3アイは、とてもいい靴。例えば、スニーカーのほとんどは、足にフィットせず、いつか必ず加水分解して履けなくなってしまう程度のクオリティなのに、2万円以上はするものが多い。それに比べてここの靴は、多くのスニーカーと同じか、それよりも安価でありながら、多くの人の足に馴染んでフィットする。それはきっと、モカシン縫いによるところが大きいだろう。次第に革が伸び、その人の足にフィットするのだ。少し前に生産国が変わったけど、今でも工場では、職人たちが一つ一つ縫い上げて作っているに違いない。もうかれこれ何年、このシリーズを愛用しているけど、このフィット感はクセになる。この日履いているのは、かつて、〈ノーティカジャパン〉で、僕がオーダーしたモデル。あえてインラインに近い色合いの革、ソール、縫い糸の組み合わせで、「23」という数字を入れてもらった。まさに今年履くのにぴったりなナンバーだ。
about ANMAN
アンコウを肉饅のように饅頭に詰め込んだ、鮟まん。その味わいはまるで肉まん。あんなに食べたのに、サクッと食べれてしまう。お土産にどうぞ。
名代あんこう鍋 神田いせ源
住所:千代田区神田須田町1-11-1
電話:03-3251-1229
時間:11:30〜14:00(L.O.13:30)、17:00〜22:00(L.O.21:00)
定休日:無休(4〜10月は日・祝・月休、年末年始を除く)
https://isegen.com
nanamica DAIKANYAMA
住所:東京都渋谷区猿楽町26−13
時間:11:00~20:00
電話:03-5728-6550
Instagram:@nanamica_daikanyama