PROFILE
COMEBACK MY DAUGHTERSのドラムスとして活動していた2009年に「MIN-NANO」をオープン。バンド脱退後はショップに専念し、2015年に共同で原宿の「TOXGO」、2020年には「Bicycle Shop MIN-NANO」をオープンさせた。“ゴローさん”の愛称で親しまれている。
シューレースブランド〈VINCENT SHOELACE〉とともに、80年代~90年代ストリートスタイルをルーツにしたパンツ中心のブランド〈TIPIKE〉も手がける。ゴローさんと長谷川さんに今回のコレボレーションを持ちかけたキーマン。
ファッションディレクター、スタイリスト。英国の雑誌『モノクル(MONOCLE)』では創刊よりファッションページの基礎を構築。2015年にはファッションディレクターに。2012年より2018年秋まで『ポパイ』のファッションディレクターを務めた。
about RoJean
池ノ上のゴローさんの店、「MIN-NANO」の近くに、「カフェロジーン」という店がある。ここは、朝8時からやっている朝食のお店。オーナー姉弟のれいこさんとトーマスさんが、自分が生まれ育った故郷、アメリカ南部の食事を出してくれる。
about AMERICAN COFFEE
コーヒーはおかわり自由。そう、アメリカに行くと大抵のダイナーが、コーヒーを何杯でもおかわりできる。だからこのお店も当然、そのスタイル。セルフサービスでいくらでも飲める。
about PANTS
フイナム:今回〈ティパイク〉をベースにどういったところをアレンジされたんですか?
長谷川:裾をリブにしたり、サイドのパッカリングだったり、ポケットにジップも付けてもらったから、元も子もないくらい変わったかも(笑)。
NABE:大改造でした(笑)。
中津川:サイドのパッカリングは長谷川さんのリクエストですよね。
長谷川:そうだそうだ。サイドの縫製をインラインと変えてもらったんです。パッカリングが出るようにしてもらって。でもこれが結構大変だったんですよね?
NABE:大変でした(笑)。〈ギャルソン〉出身のパタンナーで、今は〈ビスケットヘッド〉っていうブランドをやってる橋爪くんのおかげで完成しました。
中津川:これのおかげでシルエットがキープされるようになってるんじゃないかなって思います。
長谷川:確かに、そうかもしれないですね。
フイナム:パッカリングが出るようにしたのは、どうしてなんですか?
長谷川:前はそんなに服のディテールについて思わなかったんだけど、最近自分で服を作ったりするようになって、他人が作ったものを見たり、聞いたり、考えたりしてると、ここのディテールはこうなってる方がいいなって思うようになってきて。で、「ロフトマン」の社長の木村さんが5年くらい前に、「ウチは三ツ巻きじゃないと買い付けない」って話をしていて、当時は「そんなのどうでもいいじゃん」っていう風に思ってたんだけど、最近そのことをふと思い出して、三ツ巻きにするってことはアタリが出やすいってことに気がついて。それから縫製とかをよく見るようになったんだよね。
NABE:インラインのパンツは、僕が昔好きだったスケーターパンツを元ネタにしていて、いい意味で縫製がいい加減なんですよ。でも、そこが好きだからあえてそのままにしたりしていて。だけど、パッカリングが出るようにしてみることで、シルエットがシャープに見えるような気がしました。
長谷川:それと生地が硬いからシルエットをキープしてくれて綺麗に見えるんですよね。
フイナム:生地は〈ティパイク〉のインラインと同じですか?
NABE:そうですね、オーガニックコットンを使った生地です。オーガニックコットンを意図して選んだわけでなく、この質感がいいなと思って選んだら、結果的にそうだったっていう感じなんですが。あとポケットの内側にジップを付けるのも苦労しました(笑)。
長谷川:昨日スマホを失くしてしまったから、改めてポケットのジップは大事だなって思う。
NABE:ポケットにジッパーを付けたいっていう長谷川さんのリクエストだったんですけど、意外とこれが難しくて。スラッシュポケットの場合、普通にやってしまうと見えづらが悪くなってしまうんですよね。これもパタンナーの腕に助けられました。
長谷川:インラインと違って、このパンツの裾はリブにしてるんですけど、こうすることでスニーカーが際立ってよかったです。これはゴローさんのアイデア。
中津川:それは良かったです。
長谷川:最近、ジョーダン11を買ったんですけど、ベーシックなチノパンだとあんまり相性良くなくて、そういうパンツの場合はやっぱり〈バンズ〉とかの方が合うんですよ。でもリブがあるとスニーカーの全体像が見えて綺麗にまとまったんですよね。スニーカー映えするパンツだと思いました。
中津川:自分もそこが気になるので、持ってるほとんどのパンツの裾にゴムを入れてるんですよ。長谷川さんが言うように、クラシックな〈バンズ〉とか、ジョーダンのハイカットならリブがなくても合わせられるんですけど、〈ニューバランス〉だと難しいなと思っていて。右足のタンは出ていて、もう片方のタンはパンツに隠れてるみたいなのを気にしながら生活するのがいやですし。でもゴムが入っていると気にせずに穿けるので、意外と楽なんですよね。
長谷川:今穿いてるパンツにもゴムを入れてるんですか?
中津川:〈テアトラ〉なんですけど、自分で入れました。基本どのパンツにも入れていて、〈アクネ〉にも入れたことがあります。
長谷川:(笑)。でも裾の被り方がいいから、スニーカーには合わせやすいですよね。
中津川:合う靴、合わない靴はありますが、ボリュームのあるローカットのスニーカーなら合わせやすいはずです。
長谷川:ウエストの紐もゴローさんがこれだって決めてくれました。
NABE:〈ティパイク〉のウエスト紐は、アイスホッケーシューズのシューレースをモチーフにしているんですけど、ヴィンテージの資料からゴローさんに選んでもらって、イチから作りました。
中津川:元ネタはもう少し赤っぽかったですよね?
NABE:結構洗ったので、差が出てきたのかもです。
長谷川:オレンジっぽくなって自然な風合いが出てきましたね。
中津川:いい色ですよね。
長谷川:スタイリングでもこのオレンジがアクセントになりました。
NABE:あとはベルトループもゴローさんのアイデアでしたね。
中津川:オーバーサイズで穿いたりする方は、ウエストの紐をギュッと縛ったりしてお腹が痛くなることもあるので、ベルトをしてもいいし、しなくてもいいというところで付けてもらいました。
長谷川:これが付くとパンツ然としますよね。
中津川:確かにそうですね。
長谷川:内側に直筆のタグも付くんですよね。
NABE:長谷川さんとゴローさん、あとティパイクのサインがプリントされたタグです。最後の行はお客さんのイニシャルが書けるようになってます。これはミリタリーによくある識別タグをイメージしていて、ゴローさんからのリクエストでした。
中津川:このパンツを買ってくださったお客さんのイニシャルをその場で書けば、少しスペシャル感が出ますよね。旦那さんや彼氏、彼女さんへのギフトにもいいと思います。
NABE:本当は5月とかに発売できたらいいですねって話をしたんですけど、あっという間にクリスマスですね。いいものを作ろうと思うと一年はすぐ経っちゃいますね。
長谷川:この販売イベントがクリスマスイブだから、ちょうど良いかも。あと結果的にこのシューレースがクリスマスっぽくていいですね。
about GRILLED CHEESE & AUNT DEBBIE'S TOMATO SOUP
RoJean
住所:東京都世田谷区北沢1-9-2
電話: 050-5526-7130
時間: 8:00〜15:00
Instagram: @caferojean
MIN-NANO
住所:東京都世田谷区北沢1-43-14 1F
電話: 未設
時間: 金曜15:00〜22:00、土日12:00〜20:00
定休: 月〜木曜日
Instagram: @minnnanoo
〈MIN-NANO+TIPIKE+A.H〉ORGANIC COTTON MUSKIE PANTS「MUSKIE改」の販売について
発売:12月24日(土)
時間:12:00〜20:00
場所:MIN-NANO
※お買い上げいただいたお客様の名前をタグに記載させていただくため、顔写真付き身分証明書をご持参ください。
※その他、詳細は「MIN-NANO」のインスタグラムで告知いたします。