about SUZUKIYASAKETEN
いい雰囲気の店に入ると、だいたい、ナチュラルワインが置かれている。何度か通った鎌倉は、どうもそんな感じだった。日本中を探しても、そんな街はなかなかない。なぜだろう。理由は簡単。この街には、「鈴木屋酒店」があるからだ。この街のナチュラルワインのほとんどは、ここから卸されているのである。
「鈴木屋酒店」は、由比ヶ浜で100年以上、商売を続けてきた老舗の酒屋さん。 4代目店主となる兵藤昭さんの代に替わったときに、徐々にラインナップを増やしていき、今のようなワイン専門店となったのだ。扱う銘柄は1000以上で、そのほとんどは、自然派と呼ばれるものばかり。鎌倉において、ここを知らない人はいないのだ。
about NATURAL WINE
ここまでたくさんのワインがあると、どうやって選んだらいいものかわからない。兵藤さんに相談すると、旧共産主義国のワインを選んだらいいんじゃないかな? とのこと。例えばチェコなんかがそれにあたる。管理されていた時代からの反動で、自由に作るワイナリーが多く、どれも美味しいのだそうだ。もう一つ教えてくれたのが、インポーターで選ぶという方法。お気に入りのワインが見つかったら、そのインポーターの名前を覚えて、そこの取り扱っているワインを飲んでみると、味覚が近い可能性が高いのでは? とのことだった。例えば、ペドリンハム奈津子さんというインポーターは、味の良いポルトガルワインを揃えているのだとか。
僕はアルコールは何でも飲むのだが、一番好きなのは、紀元前何千年前からの造り方をしているとされるナチュラルワインと呼ばれるワイン。そうじゃないワインは、なんかハードに感じてしまう。本来の作り方をしたワインは、そうではない作り方をしたワインとは全く違った味わいのものがほとんど。僕は1日に1人で一本開けてしまうほど飲んでいた時期もある。どんなに飲んでも、次の日に残らないところもいいのだ。問題なのは、飲みすぎて、味を全く覚えていないということ。場合によってはエチケットでさえ、見たことあるような、ないような。。。という状態。どうしたら覚えられるのだろうか。兵藤さんに相談すると、「開けたらすぐに飲まないといけないって思ってませんか?」とのこと。ワインは、1時間後、2時間後、1日後と、時間と共にどんどん味が変化する。「いまいちかなと思ったワインも、半年くらい置いとくと、急にグッと味が良くなるのもありますよ。だからいっぺんに飲まないで、3本くらい一気に空けて、徐々に飲んでいくといいですよ」と兵藤さん。それを試すようになってから、ラベルと味を少しづつ覚えられるようになって来た。ビールのようにガブガブ飲んで喉越しを楽しむのもいいのだけど、少しづつ味わいながら飲むと、見えてくる世界が全く変わる。
about T-SHIRT
肌触りのいいオーガニックコットンの糸で織ったヘビーウェイト生地に、総柄プリントを施したモックネックTシャツ。古着でたまに見かけるサーフTをイメージして作ったこの柄は、洗いざらした薄いブルーのデニムに、よく合う。
about BAG
AEVIL氏監修による、紙袋を模した不織布のバッグ。内側にはナイロンのライニングが付いているから、見た目以上にかなり頑丈。僕はこうした紙袋モチーフのデザインのバッグがすごく好きで、まぁまぁな数を持っているというか、コレクションしている。そこにグラフィティライターのLURKさんのイラストが入っているのだから、手に入れない理由はない。どんな服にも合うし、こうして雑にワインを入れるだけで、いい雰囲気。
about JEANS
パンツはやっぱり、タフな作りのアメリカのブランドが好きだ。デニムだったら〈LEVI’S〉。何十年も前の物でさえ、品質が衰えず、縫製や生地感が素晴らしいままの服なんて、意外と少ない。型番はやっぱり「501」と言いたいとこだけど、これは「901」。ストレートだけど、若干テーパードさせて、リラックスしたフィットにさせているモデル。でも、ポケットなどのディテールには〈LEVI’S〉らしいクラシックさがある。「501」のストレートシルエットには憧れるけど、いざ履いてみると、手持ちのトップスや靴のフォルムにイマイチ合わず、やっぱり太いシルエットが好きだ。楽な服の方が結局は好きだし、どうもしっくりきてしまう。
鈴木屋酒店
住所:神奈川県鎌倉市由比ガ浜3-6-19
電話:0467-22-2434
時間:10:00〜18:00 月曜定休
https://ja-jp.facebook.com/suzukiyakamakura