AKIO HASEGAWA. HOUYHNHNM

2023.8.3 Up
Style of Authentic

普通の服、
普通のスタイル。

Case 117
街の中心部にあるリゾートホテル
in 那覇
沖縄旅行は拠点選びが肝心。
街歩きを楽しむなら断然那覇がいい。
シティの真ん中で沖縄の今を満喫するのだ。

about HOTEL STRATA NAHA

沖縄のホテル選びは難しい。予算やロケーションで絞り込んでも、その数は膨大で取り留めがない。そんなとき頼りになるのは、周りの意見。自分の友人知人の声に耳を傾けると、不思議と同じホテルの名が挙がる。それが「ホテル ストレータ 那覇」。今回初めて利用して、彼らが勧める理由がわかった気がした。

ホテルはモノレールの美栄橋駅から徒歩30秒、国際通りまで徒歩8分という絶好のロケーション。ここなら昼の市内観光も夜のバーホッピングも不自由しない。それでいてリゾート気分もしっかり味わえる。用意してもらった客室は、海を望むエグゼクティブスイートという部屋。スイートとネーミングされているが、外資系ホテルにありがちなギラギラした感じがなく、のんびり快適なホテルステイが楽しめる。

about SHIRT

夏でも、長袖シャツを着るのが好きだ。袖を捲って着る方が風情がある気がするからだ。言うほど暑くはないし。もちろん、半袖シャツもいいのだけど、あれは開襟シャツじゃない場合は、オーバーサイズにするか、ボタンを開けて着ないと堅苦しくて、色気がない。長袖シャツは前のボタンを2個くらい開けて、袖をまくるだけで、いい感じ。

生地はリネンか、リネンとコットンの混紡がいい。汗を吸ってもすぐに乾いてくれるし、天然繊維だからこその気持ち良さがある。洗ってシワシワになったのを、少し伸ばすくらいで着よう。バックパックから出してシワシワだったとしても気にしなくていい。沖縄の湿度があれば、シワはすぐに伸びてなくなる。アイロンでピシっとしてしまったら、色気がなくなってしまう。

タンクトップの上に着てもいいし、そのまま着てもいい。プールに行くときもサラッと羽織っていくだけでいい感じに。Tシャツ一枚よりも、大人っぽくて色気がある。〈CAHLUMN〉COTTON LINEN PULL OVER SHIRT ¥13,970(CAHLUMN)

about US NAVY SWIM SHORTS

〈US NAVY〉SWIM SHORTS ¥4,800(AMERICAN SPACE)

ここのホテルでは、水着をショーツ代わりに穿きたい。いつでもプールに入れるから。水着は荷物にならないし、いくつか持って行こう。これはUS NAVYのもの。この完璧なロゴデザインは永遠。年齢に関係なく似合いそうだ。沖縄の「アメリカンスペース」で買ったもの。

客室の備品には沖縄の伝統工芸を積極的に取り入れている。首里織の作家に製作を依頼したクッションカバーは、経糸を浮かして柄を織り出す道頓織という技法で作られたもの。見た目こそ素朴な印象だが、まじまじ見てみると、その技巧はとても繊細で見応えたっぷり。

沖縄の夏は想像以上に暑い。熱中症対策は沖縄定番の梅干し菓子「スッパイマン」で。「たねあり」「たねなし」「たねぬき」と地味にバリエーションがあるが、しっかり食感がある「たねぬき」が好み。「スッパイマン たねぬき」¥162(上間菓子店)

客室の照明は、居心地を左右する大事な要素。エグゼクティブスイートにはソファの背丈ほどの補助ライトが2台据えられている。このライトシェードは、首里織でもっとも格式の高い花倉織という技法によるもの。透け感のある涼しげな見た目に風情を感じる。

照明の話をもう一つ。それが、天井から吊るされたペンダントライト。陶製のシェードは、やちむん(といっても、既存の「やちむん」イメージの枠を打ち壊す作品を製作する)作家、今村能章さんがこのホテルのために作ったもの。

客室に入ってすぐ目につく位置に掲げられたのは、紅型(びんがた)の作家、加治工摂さんによるアートピース。紅型とは東南アジアからもたらされた技術をベースに、中国から輸入した顔料と日本の流行を取り入れたデザインによって、沖縄で独自発展した染色技法。

ボディソープとシャンプー、コンディショナーはニューヨーク生まれの〈MALIN&GOETZ〉で統一。左のペッパーミントシャンプーは清涼感があり、香りも爽やか。初日から虜になってしまった。

about COSMETICS

〈AESOP〉HERBAL BODY SPRAY ¥3,630(AESOP)、〈OLTANA〉TIME MANAGEMENT ESSENCE ¥5,500(OLTANA)、〈LA ROCHE POSAY〉ANTHELIOS UV PROTECTION MIST ¥3,080(LA ROCHE POSAY)、〈VERARIS〉ALOE SKIN GEL ¥918(EISAI)

家でも旅先でも、スキンケアはした方がいい。何かを誤魔化そうとすればするほど、デザインの強い服を着なければ似合わなくなるからだ。肌が綺麗な方が、なんでもないシンプルな服が似合うようになる。服はシンプルなほど、美しい。だから、化粧水や保湿剤、日焼け止めはある程度はつけた方がいい。沖縄の日差しで何もしないと、大変なことになる。

ボディスプレーも大事。汗臭いのは、陰で嫌われる。学校でも職場でも、全てにおいて説得力がなくなるし、異性からも同性からも、場合によっては家族からも嫌がられる。口が裂けても誰も言ってはくれないからこそ、ケアすることが、生きる上でのマナー。

白いコットンハットは前々回と同じもの。長谷川さん自ら水通しとアジ出しをしてくれた商品を、明日4日のイベントで先行販売。詳しくはAH.Hのインスタにて。BUCKET HAT ¥2,640(AH.H ONLINE STORE)※Come out soon

屋号に掲げたSTRATAは、「地層」という意味。そこには、積み重ねられてきた歴史や文化を重んじながら、これからの沖縄らしさを育み、そして発信する、というメッセージが込められているそう。エレベーターホールには沖縄で採取された土を用い、地層を表現した作品が掲げられていた。

about GARDEN POOL

プールは夏季期間のみ営業。ただし沖縄の夏季は長い。このホテルが設定する「夏季期間」は4月から10月末。つまりほぼ半年!

1階のガーデンプールでリゾート気分に浸る。緑に囲まれたプールサイドで、セミ時雨をBGMにぼんやり水面を眺めていると、ここが那覇の中心部であることを忘れてしまいそうになる。その気になれば10分後に飲み屋の暖簾をくぐることもできるし、それが1時間後だって構わない。スケジュールは気分次第。那覇ステイは最高だ。

about SUNGLASSES

〈EYEVOL PLUS〉SUNGLASSES「FELIX 49」¥15,400(EYEVOL TOKYO STORE)

言うまでもなく、夏の旅にサングラスは必須。水着やサンダルは現地でまかなえるとしても、自分にフィットしたサングラスは簡単に見つからない。いや、自分が住んでいる街ですら、見つけるのは案外大変。その点〈EYEVOL PLUS〉の「FELIX」は、〈EYEVOL〉で培ったデータを元に算出した設計だけあって、比較的顔型を選ばないユニバーサルなデザイン。サングラスを忘れた旅先で「FELIX」と出合えたら、それは運に恵まれている証。きっと旅は幸運続きだ。

about BEACH SANDALS

〈YABIKU SHOJI〉SHIMAZOURI ¥660(YABIKU SHOJI)

沖縄でよく見かけるビーチサンダルが、〈島ぞうり〉。「ローソン」でも売っているくらい、メジャーな存在。昭和っぽいカラーリングが、クラシックな雰囲気でかわいい。旅の思い出にもなるし、急に買いたくなった時にも迷わない金額。660円。

台風6号の影響を心配しています。一日も早く平穏な生活が戻りますように。by AH.H

ホテル ストレータ 那覇
住所:沖縄県那覇市牧志1-19-8
電話:098-860-7400
okinawa-uds.co.jp/hotels/strata-naha

INFORMATION

CAHLUMN Instagram:@ cahlumn_official
AMERICAN SPACE Instagram:@americanspace_hamby
AESOP www.aesop.com
OLTANA oltana.jp
LA ROCHE POSAY www.laroche-posay.jp
EISAI www.eisai.jp
上間菓子店 www.amaume.co.jp
EYEVOL TOKYO STORE 03-6427-3677
YABIKU SHOJI 098-879-0050

STAFF

Direction, Styling&Text_Akio Hasegawa
Photo_Seishi Shirakawa
Hair_Kenichi Yaguchi
Composition&Text_Shigeru Nakagawa
Edit_Ryo Komuta、Shun Koda

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