about NAGO CITY HALL
先月末、SNSで流れてきた投稿に目を疑った。それが名護市庁舎が建て替えになるかもしれない、という真偽不明の情報。え、名護市庁舎といえば日本の建築史に輝く傑作じゃないか。すぐに行かなくては。それも役場として機能しているうちに。あわてて撮影を申し込んだ。
だが、この手の公的機関の撮影はなかなか手強い。所定の用紙を取り寄せて、撮影の2週間前までにFAX送信、といった気が滅入るやり取りが繰り広げられるのが常。その点、名護市は違った。メールによる企画書送付のみで「あとはご自由にどうぞ」といった感じ。このオープンな対応に僕らは感銘を受けたのだった。
竣工は1981年。その3年前に行われたコンペの結果、象設計集団とアトリエ・モビルの合同によるTeam Zooの設計案が採用された。彼らはル・コルビジェのもとで学んだ吉阪隆正の教え子たちを中心とする若手グループで、コンペの実施前から現地に足を運び、集落の気候や風土を入念にリサーチしていたという。
現地調査を重ねてたどり着いたのが、コンクリートブロックを全面に取り入れたデザイン。戦後アメリカから持ち込まれ、台風や潮風にも強く、くわえて材料の砂が簡単に調達できるといった利点から、軍の施設や一般住宅で普及したコンクリートブロックに着目し、その多様な使い方で「沖縄の質感」を表現した。
驚くべきことに、この市庁舎には長い間エアコンがなかった。本格的に導入されたのは21世紀に入ってからで、それまでは海風を取り込む通風システムで建物を冷やしていたという。省資源、省エネルギーといった今の時代の「普通」を40年以上前に実践していたのだ。
about LOW CARBON FOOTPRINT SHOES
〈ALLBIRDS〉の新作「TREE FLYER 2」は、ちょっとしたジョギングからハーフマラソンまでカバーするランニングシューズ。それでいて普段使いもできるニュートラルなデザインだから、名所巡りから日課のランニングまで旅先のアクティビティをすべてまかなえる。さらに洗濯も可能。ベランダで乾かしておけば、沖縄の強い日差しのおかげで、すぐに履ける状態に。
そして〈ALLBIRDS〉といえば、サステナビリティ。口先だけでなく行動力を伴った取り組みとして、カーボンフットプリントの削減に力を入れている。「TREE FLYER 2」においては、ミッドソールの48%をヒマシ油を使ったバイオベース *1 で製造。その製造時に出る廃棄物のほぼ100%をヒールカウンターに再利用する徹底ぶりで、カーボンフットプリントを7.21kg CO2eに抑えた。これは一般的なスニーカーの約半分。なんてことない顔しているが、やっていることはすごいのだ。
*1 再生可能なバイオマスを原料として生成されるプラスチックのこと。
強い日差しを和らげ、影を作って風を通す、「アサギテラス」と名付けられた半屋外空間。アサギとは沖縄本島北部に残る祭祀用の小屋のことで、このアサギのある広場は集落におけるコミュニティスペースの役割を果たしている。このアサギテラスも市民たちの憩いの場として、24時間365日、誰でも自由に出入りできる。
about MERINO WOOL UTILITY WEAR
旅に、たくさんの服は持っていかない。飛行機に乗せられる重量は決まっているし、毎日、洗濯できるわけではないから。
そう思うと、汗だくになったコットンの白Tは、持っていったとしても、着るのは旅の後半。1枚か2枚持って行って、大事な日(なんてないと思うが)に着る方がいい。濡れたまま放置したら、カビが生えたりするかもしれないし、数日間洗わなかったら、汚れが落ちにくくなる。
また、場所によってはジムに行ったり、ランニングもしたいから、ジムウェアもあったら最高。そう思うと、それ用の服も必要になってしまう。
だから真夏の旅こそ、メリノウール。どんなシーンでも着ることができるから。老舗の角打ちから、雰囲気のいいレストランなどへ何軒もハシゴするディナーの日や、寝る時、早朝のランニング、ショッピングに出かける時にも、同じ服で出かけられる。もちろん、こうして建物を見物しに行く時にだって。
ウールが本来もつ天然の力によって、カビや匂いを防ぎ、濡れても割と早く乾くから、数枚あれば、旅は快適。薄くて軽いから荷物も少なくて済む。
17.5マイクロンという超極細の糸が、天然でクラシックなウールという素材を超最先端の機能素材へと進化させている。アウトドアブランドでもなかなか開発できない最高級の糸は、よくある化繊の服と違って、まったく安っぽくない。ウール特有のモサッとした素材感はなく、シャープで落ち着いた表面感は、どこに行っても恥ずかしくない。
about SUNGLASSES
アサギテラスが終日開放しているように、〈EYEVOL〉もその戸を開放している。明日から発売される〈EYEVOL PLUS〉は、より幅広いユーザーに〈EYEVOL〉の使い勝手を知ってもらいたい、という想いから生まれた新カテゴリー。PLUSとネーミングされているが、追加した機能はなく、逆にノーズパットやテンプルラバーなどを簡素化し、日常使いにちょうどいいスペックに仕上げた。
名護市役所
住所:沖縄県名護市港1-1-1
開庁時間:8:30〜17:15
閉庁日:土曜日・日曜日
電話:098-053-1212
※名護市庁舎の建て替えは現在検討中。今後、協議を進めていくとのこと。