about RED WING
1905年の誕生以来、頑なにアメリカ生産を続けるシューカンパニー。アメリカのクラフトマンシップを守り続けながらレザーシューズと革製品を生み出し続けている。
農業に興味がある。いったい、どんな風にして作られているのだろう。相談して、加藤さんの畑へ連れて行ってもらった。
格好から入る僕は〈RED WING〉を履いて行くことにした。ずいぶん高級な装備と思うだろうけど、元々〈RED WING〉と農夫(ファーマー)の関係は深い。創業から発展期(1910~20年代)にかけて、農家こそが最も重要な顧客だったからだ。〈RED WING〉本社のあるミネソタ州は、アメリカでも有数の農業州。ほとんどすべての靴のソールが革で作られていた時代、農作業ではあっという間に靴底は傷んでしまっていた。誰よりも丈夫な靴を求めていたファーマーたちに向けて、堅牢な靴をつくることから、レッドウイングのワークブーツの歴史は始まったとも言える。今じゃ長靴くらいがいいんだろうけど、それじゃ味気ない。そう思って畑に着くと、そこには長靴を履いた加藤さんがいた。
「いつも、自分はこんな感じっすね」
やっぱ、プロはそうだよなぁ。農家気取りの新米の僕には、張り切ったスタイルくらいがいいのである。なんたって、服は、あえて全身、白なんだから。
土や泥が付くかもしれない。でも、それくらいがちょうどいい。綺麗でピカピカな白よりも、汚れて洗って綺麗にすることを繰り返してクタクタになった白は、かっこいい。