フイナム:〈CAHLUMN〉のNY京都号が発売になってしばらく経ちましたね。
長谷川:うん。ようやく落ち着いてきたかも。
フイナム:〈CAHLUMN〉の京都店と、あとは〈LE LABO〉の京都のお店でもちょっとした催しをやったんですよね。
長谷川:関係者だけで〈LE LABO〉の京都の町家の店でね。で、最近〈LE LABO〉にはお香もあってさ。
フイナム:知らなかったです。新作なんですかね。
長谷川:そうだと思う。3種類あるんだ。
〈LE LABO〉INSENCE 各¥5,940(LE LABO)
フイナム:前はそれこそ、京都の〈薫玉堂〉のお香をよく使ってましたよね。
長谷川:うん。あっちもいいんだけどね。
フイナム:お香って燃焼時間、そんなに長くないですよね?
長谷川:そうだね。
フイナム:ということは焚き続けるものでもないんですかね?
長谷川:いや、焚き続けた方がいいと思うよ。「NEPENTHES」でも〈SUPREME〉でもずっと焚いてるじゃない?
フイナム:確かに。「OKURA」もそうですしね。お香ではないですけど〈visvim〉のお店もずっといい香りがしてますね、そういえば。〈LE LABO〉のお香は35本入りとのことなので、ずっと焚いてたらすぐになくなっちゃいますね。まぁ、そういうものなのかもしれませんね。
〈LE LABO〉INSENCE HOLDER ¥8,690(LE LABO)
フイナム:お香って、なんだか奥ゆかしいですよね。だって手間がかかるじゃないですか。店内のBGMをアナログレコードでかけているお店って、いちいちひっくり返したりしなきゃいけないわけですけど、それとちょっと似てるというか。
長谷川:あぁ、そうかもね。でもそれが大事。
フイナム:ディフューザーだったらただ置いておけばいいと思うんですけど、それとは全く違う考え方、文化だなって思います。
長谷川:カセットテープとかも、自分で入れ替えないといけないよね。オートリバースとかもあったけど。
フイナム:ありましたね、オートリバース(笑)。
長谷川:まぁでも、そういうちょっとしたことが大事だったりするよね。今って、便利さを追求することばかりだけど、不便であることが大事。それが人を強くする。思考停止してはいけないんだ。この画像見てよ。
長谷川:AIなんていい加減なものなんだよ。いちいち偉そうなことを言うけど、根拠がなくて嘘ばっかつくから、この前説教してやったんだけど、それでもまたもっともらしいことを言って減らず口を叩く。
フイナム:技術の進化とともに人間は退化していくなんていうのはよく聞く話ですが、これからは人間としての営みにしっかり向き合っていかないといけないですよね。香りの話でいえば、手間がかかるからこそ、お店のスタッフさんとしても、自分のお店の香りにより自覚的になっていきそうです。
長谷川:そうだね。香りを気にかけることも含めてお店の在り方を考えることはすごく大事だと思う。そして不便さとかの手間を大事にすることで感覚が養われる。ファッションの世界は小さな筋肉がなかったらダメなんだよ。ファストファッションのような便利さによってそれが希薄になってしまっている。大きなことより小さなことを大事にするのがメンズファッションだから。
〈LE LABO〉PATCHOULI 24 ¥31,350(LE LABO)
フイナム:〈LE LABO〉だと最近はどんな香りが好きなんですか?
長谷川:〈CAHLUMN〉の雑誌でのデボラさん(デボラ・ロイヤー LE LABOクリエイティブディレクター)との対談でも言ったんだけど、「PATCHOULI 24」がいいなと思ってて。 NYに行ったときにお店で色々嗅いだんだけど、ウイスキーのピートっぽい香りなんだよね。
フイナム:ボトルのなかの液体の色も、なんかウイスキーっぽいですね。自分は京都のシティエクスクルーシブの「OSMANTHUS 19」が好きです。金木犀の香りの。
長谷川:あぁ、あれもいいよね。
フイナム:前に京都の「旅館 花屋」でイベントをしたときに、ウールのウェアを購入してくれた方に香水をかけてお渡ししましたよね。すごく素敵だなと思いました。香りって記憶と強く紐づくものですし。
長谷川:そうだったね。まぁでも、とあるフレグランスブランドも、購入した商品全てにフレグランスをかけたりしてるから、そんなに珍しいことでもないんだと思うよ。
フイナム:デボラさんも対談のなかで、「香水の面白いところは人の記憶のなかで、経験した出来事と香りが結びつくこと。何を嗅いでいるかという思考や推測よりも先に、脳内の過去の記憶や経験とダイレクトにつながっていく。そのスピードは思考よりもずっと早い」(大意)って言ってましたね。
長谷川:そういうところはあるよね。さっきの「PATCHOULI 24」も別にウイスキーが入ってるわけじゃないからね。
フイナム:長谷川さん自身の何かの記憶と結びついて、そういう像が脳内にできているんでしょうね。
長谷川:とにかく香りはお店のイメージに紐づいてくるから大事だよね。
フイナム:はい。すごく重要だと思います。
フイナム:「LE LABO 京都町家」は一度は行く価値のあるお店ですよね。
長谷川:他のお店と全然違うんだけど、なんか〈LE LABO〉っぽさがあるんだよね。
フイナム:対談でも言ってましたが、「LE LABO 京都町家」のスタッフが「このお店で働けて本当に幸せだ」って言ってたとか。
長谷川:そうそう。それってすごいことだよね。お店の雰囲気っていうのは本当に大事だからさ。買い物をどこでどんなふうにしたかっていう手応えみたいなものは、後々まで印象として残るから。
フイナム:本当そうですよね。
長谷川:接客も丁寧な方がいいに決まってるしね。〈LE LABO〉ってボトルにラベリングをしてくれるけど、あれに関しても伝え方がすごく大切だと思うんだ。「あなたの名前と今日の日付が入ってるんですよ」というのをうまく、そしてきちんと伝えなきゃいけないと、さらっと流されて終わってしまうというか。
フイナム:さりげないことだからこそ、しっかりと伝えないといけないわけですよね。
長谷川:うん。そういうことを伝えるには、この京都町家のお店くらいの場所が必要になってくるんだろうなって思うんだよね。すごいところに来たんだって思えるようなさ。
長谷川:このお店を作ったあとにオープンしたっていう北京のお店もすごいカッコいいんだよね。中国の昔の建物を使ってるみたいで。
フイナム:へぇ、いつか行ってみたいですね。
「旅館花屋」におけるCAHLUMN宿泊プラン
〈CAHLUMN〉が「旅館 花屋」の京町家空間でお届けする特別な宿泊プランがスタートしています。
「LOCAL & NATURAL」をテーマに、〈CAHLUMN〉と〈SNBYA.H〉の厳選されたウェア、〈LE LABO〉のトラベルセット、「ARUSE」による灯り、滞在中のドリンクサービスを組み合わせて、お過ごしいただけます。
詳細とご予約はこちらのページからどうぞ。