about Bar Sharuman
AH.Hの編集長である小牟田くんは鎌倉在住で、ある時、同じく鎌倉在住のポパイの編集長である町田くんと、ここ、「Bar Sharuman」へ飲みに来たそうである。そんな話を聞いて、「鎌倉の夜」という、東京のひとが最も知らないシーンを知りたくなり、この際、夏は鎌倉特集をやろうじゃないか! ということになったのだ。全てのはじまりは、この店からなのである。
about GIN
かつて、ミラノの名店「COVA」でジントニックを飲んだ時に、他の店とは何か違う美味しさに感動した。それがどういうジンだったのか覚えていないが、東京にできた同店に行っても、そこに同じ感動はなかった。何かの勘違いなのかなんなのか、素人の自分にはよくわからないが、作り手によって味が違うのは間違いない。このジンは、Bobby’s Ginというオランダ生まれのジン。1950年代に考案されたレシピをベースにアレンジをくわえ、現代風にバランスの取れたジンに仕上げている。強烈なレモングラスフレーバーの風味が特徴的で、店主のジョージさんも「とにかく香りが良い」と太鼓判を押す。
この店に初めて来た時、どういうわけだか、ジンソーダなんていう、普段飲まないものを頼んだようで、いろいろな銘柄をソーダ割りでいただいた。それ以来、夕方になると、ジョージさんのジンソーダを飲みたくなる。できるだけ早い時間に店に入り、明るいうちに味わいたいのだ。
この店に来たのは、うちの編集長、小牟田くんとポパイの編集長である町田くんの紹介だ。町田くんには、編集業界では名の知れた奥さんがいる。彼女はいつも明るく、社交的な敏腕編集者。猛獣のような大御所フォトグラファーですら、彼女の前では従順な子犬のようになってしまう。その彼女もお酒が好きで、15年くらい前に、銀座の「ロックフィッシュ」というハイボールの名店を僕に紹介してくれた。それ以来、そこは友達とも行くし、一人でも行く、行きつけの店。普通のウイスキーのソーダ割りなんだけど、他の店とは一味も二味も違う。カウンターに並んでいる本もいいのが揃っているし、いつ行っても最高。だから僕は夕方になると、たまに思う。「間口さんのハイボールが飲みたい」、と。でも最近では、こうも思うようになった。「ジョージさんのジンソーダが飲みたい」、と。
about COTTON SWEATER
夏は白T。これは何があっても覆らない事実。マドラスのシャツを着ることがあったり、ネイビーのTシャツも着るけれど、顔が日焼けして真っ黒になる夏のトップスは、白い方が心地良い。ただ、たまたま横に居合わせたやつが、同じような白Tだったりすると、なんか一気に嫌になる時がある。だから、コモリの薄手のコットンセーターがいいと思った。適度に薄いから風も通るし、軽くて着心地が良い。そして長袖ってとこが、少しだけ大人っぽく見えていい。時には腕まくりして着る感じが、気に入っている。
about RING
湿度の高い日本の夏に、腕時計はなかなかキツい。汗が内部に入って、機械を壊してしまうこともある。だから夏に腕時計はしない方がいい。ただ、一度、腕時計に慣れてしまうと、何も付けないのは寂しい限り。だから夏には、シグネットリング。僕はK24で作ってもらった。資産にもなるから無駄がない。〈GINZA TANAKA〉 で、形から彫って作ってもらった物で、ナイジェルグラフの文字で、自分のイニシャルを入れている。
about 1P BIG CHINO PANTS A.H
いつものようにシンプルでクラシックで普通な〈BROCHURE〉のチノ。素材はコットンのチノクロス。だが、実はインラインのそれよりも、少しテーパードをきつくして、裾幅を狭くしてある。そうすることで、ボリュームの少ないスニーカーに合わせても、裾を引きずることなく、適度なクッションを作って穿くことができるのだ。色はネイビーとベージュを作った。たぶん、ネイビーしか穿かないけど。
Bar Sharuman
住所:神奈川県鎌倉市由比ガ浜1-3-5-1 2F
電話:0467-23-1010
営業:17:00~23:00(L.O.22:30)
定休日:水・木曜日
Instagram:@
barsharuman_kamakura