AKIO HASEGAWA. HOUYHNHNM

2021.11.25 Up
Style of Authentic

普通の服、
普通のスタイル。

Case 67
富ヶ谷のカラスと
スタジャン
改め、
バーシティジャケット。
コートに飽きた。
何年も着てきて
その感じにちょっとだけ。
全身を覆い尽くせるから楽で好きだし、
コロナからも守れていいのだけど、
駅の階段で引きずるのとか、
長いと色々、めんどうが多い。

about VARSITY JACKET

〈GAME SPORTSWEAR〉VARSITY JACKET ¥52,800(BLUE BLUE KANDA)

ブルゾンが欲しい。ずっとそう思っていたけど、なかなかいいフォルムの物に出会えない。そもそもジャストサイズで着るつもりのない僕は、まず2XLを着てみることが多い。どんな服でも、そうすることで大抵、好きなフォルムに転換できるのだ。が、なぜかブルゾンだけはそうならない。どうやら僕は、どれもこれも裾のデザインにしっくり来ないようである。

絞られすぎても嫌なのだが、あまりにも寸胴なのも、間抜けすぎてなんか違う。程々にキュッと締まってくれていることが理想なのだ。〈GAME SPORTSWEAR〉のスタジャン、いや、バーシティジャケットはいい感じ。適度に絞られた裾、いい感じにガッチリした生地感など、全てが完璧。大きいサイズを選んだ時に真価を発揮するアメリカものは、やっぱり素晴らしい。これでサイズは2XL。

〈GAME SPORTSWEAR〉VARSITY JACKET ¥52,800(BLUE BLUE KANDA), 〈LOS ANGELES APPAREL + AKIO HASEGAWA + SSZ〉GARMENT DYEING TURTLE NECK SWEAT SHIRT AKIO’S OWN,GARMENT DYEING SWEAT PANTS AKIO’S OWN, CAP AKIO’S OWN,〈NEW BALANCE〉SNEAKER「990V5」AKIO’S OWN

スタジャンっていうのは和製英語というやつらしく、そんな変な呼び名をしているのは日本人だけ。逆に面白いけど、令和にもなってもステンカラーコートとかスタジャンって呼び名が一般的なのは、ちょっとどうかと思うから、これからはバーシティジャケット、もしくはアワードジャケットと呼ぶようにしたい。

これは春ごろに僕が色を決めてオーダーしたもの。ボディは何色かあるネイビーから選んだ、黒に近い濃紺、袖は白レザー、ボタンはあえて白で、目立つようにしたが、リブ部分にはあえてストライプを入れずにオーダーした。子供っぽくなってすぎてしまうのが嫌だったから。すっきりして、大人でも着やすいスタジャン、いや、バーシティジャケットになったと思う。

about CALLAS

ここは富ヶ谷にある「CALLAS」。10年前に、年上の友達、いさおさんが始めたバー。節目を迎え、コロナを迎え、昼の営業をはじめると聞いて、久々にお店へとたってきたのだった。

about BLACK CURRY

真鶴にある「あけび屋珈琲」から仕入れているBLACK CURRY ¥1,300

「食べ物って、何があるんですか?」って聞いたら、「今すぐできるのは黒カレーくらいしかないかなぁ。」といさおさん。その名がすでに美味しそう。でも、言い方が不味そう。ところが作ってもらったら、めっちゃ美味いじゃないか。コクがあって、ピリッと辛いんだけど、甘い。大きな帆立が入っていて、海鮮の風味があるんだけど、牛肉も入っている。コーヒーに合うように作られているのかもしれないけど、出してくれた赤ワインにもぴったりだったのだ。

最近では僕の好きなナチュールワインも置いているという。

お酒を飲むときは、その瓶がそばに置かれるわけだから、目に入っても嫌な気がしないジャケットであることが大事だ。僕は日本酒か自然派ワインが好きなんだけど、どれもこだわりのデザインだから、いつも気分良く飲める。伝統的な酒蔵が作っている古臭いやつもいい感じだし、若い作り手がやっているとこのポップなデザインも今を感じさせてくれていい。もちろん一番好きなのはその味なんだけど、結局、この日も飲んで、忘れてしまったのだった。。。

about New Balance

990を別注させてもらった。僕が900番台に出会ったのは10年くらい前。巨匠、鈴木大器さんが、いつもルックで使っていたからだ。その時、〈NIKE〉に夢中すぎてた僕は、全く興味がなかった。それがなんらかのきっかけで履くようになり、日を追うごとに愛着が増すようになった。そんな思い入れのある靴を別注できたのは嬉しい。自分で色を決めておきながら手前味噌すぎるのだが、この靴は何度見てもカッコいい。特に上から見た姿が最高だ。この日も他人が履いている姿を見て、何度も声に出してしまった。「俺の靴、やっぱカッコいーなぁ。」

2階は、いさおさんのアトリエでもあり、「沼にはまって集めた」という音響システムを堪能できる空間。NYで〈OJAS〉というスピーカーやアンプを作っている友人のデボンから買おうとしたけど、忙しくて全然作ってくれないってことで結局、自分で買ったり作ったり、あちこちで買ってきたものを直して使えるようにしたというサウンドシステム。1階にあるターンテーブルを置く台は自作。「え? これ買ったんじゃないの? すごい器用ですね。」って言ってみて気づいた。そう言えば、この人は木を削るプロ。本業はバイオリン職人なのであった。

リニューアルした、いさおさんの店「CALLAS」。待望の新メニューには、黒カレーの他、ドーサもあって、かなり楽しみ。

CALLAS
住所:東京都渋谷区富ケ谷2-45-21
時間:火〜土17:00〜23:00
※12月11日(土)から、土日のみランチ営業スタート。土日11:00〜16:00
月曜定休日
callastokyo.com

INFORMATION

BLUE BLUE KANDA 03-5577-7280
Instagram:@blue_blue_kanda

STAFF

Direction&Styling&Text_Akio Hasegawa
Photo_Seishi Shirakawa
Hair_Kenichi Yaguchi
Composition_Shigeru Nakagawa
Edit_Ryo Komuta、Shun Koda

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