AKIO HASEGAWA. HOUYHNHNM

2024.8.15 Up
Style of Authentic

普通の服、
普通のスタイル。

Case 125
2024年のフジロック。
「フジロック行く?」

撮影後の他愛もない会話から始まったフジロック '24への参加。チケットもないし、パーキングもないし、宿のあてもない。それも開催の1週間前。やや無謀な計画だったものの、大の大人がその気になればなんとかなるもんで、開催3日前には一通りの手筈が整ったのだった。

今年のフジロックは、苗場に会場を移して25年となるアニバーサリーイヤー。このゲートをくぐるワクワクは25年前も今も変わらない。

会場内で一番大きいステージで、そのキャパは4万人。今回はクラフトワークをここで観た。正しくは、聴いた。芝生で寝転がりながら、ウトウトしているうちにガッツリ寝入ってしまったのだった。かろうじて「アウトバーン」と『戦メリ』のアレをプレイしていたのが、うっすら記憶にあるぐらい。

グリーンから歩いて15分ほどの距離にあるのが、ホワイト。個人的には一番信頼の置けるステージで、今年はサンファのアクトが最高だった。もっとも印象的だったのは、キム・ゴードン。70オーバーで生脚を出してノイジーなギターを鳴らす、その勇姿は胸に迫るものがあった。人生に「遅すぎる」はない。キム姐がそう教えてくれた。

ホワイトステージからボードウォークを抜けた先が、フィールド・オブ・ヘブン。ゆるっとした雰囲気が心地良く、滞在時間は比較的長め。ここでは、小牟田さんが教えてくれたチョコパコチョコキンキンのライヴを楽しんだ。初見のアーティストがスッと入ってくる。これもフジロックの醍醐味なのだ。

「次こそは持って行こう」と心に誓うものの、いつも忘れてしまうのが、椅子。そういえば、バンブーシュートの甲斐さんが持ってた1本脚の椅子、アレよかったな。メーカーを聞いておくんだった。たしか英国製と言ってたな。

必ずといっていいほど雨に降られるフジロック。替えのウェアを調達するのなら、ファミマのコンビニエンスウェアがまさにコンビニエンス。プライスも良心的だし、無地ものを選べば、バンドTのマウンティング合戦に巻き込まれる恐れもない。

とはいっても、アーティストマーチも気になるので物販も覗いてみたのだが、洗濯1発で首元がユルッとなるリングスパン調のボディばっかで意気消沈。海外のマーチTといえば、アレが普通なんだろう。ちょっと残念。

グリーンステージとホワイトステージの間に位置するキッズランドでは、巨大な滑り台や丸太を削り出した遊具など、子供が自然と戯れるアクティビティやワークショップを提供している。ちなみにフジロック、15歳以下は入場料無料なのだとか(!)。だからか、子連れのフジロッカーが以前よりグッと多くなった印象。

長谷川さんがえらく反応していたのが、ゲートを抜けてすぐの場所で配布していたゴミ袋。食用に適さない古米、米菓メーカーなどで発生する破砕米など、廃棄されるお米をアップサイクルしたライスレジン®製のもの。ややドライなタッチで、ほんのりとうもろこしに似た香りがした。

フジロックはとにかく歩く。だから腹が減る。会場内いたるところにフードベンダーがあるのだが、そそられるメニューが多かったのが、ジプシーアバロンというエリア。ちなみに若かりし日の長谷川さんは、ここのドリンクバーでヘルプをしていたこともあるのだとか(!)。

STAFF

Direction_Akio Hasegawa
Photograph_Seishi Shirakawa
Edit & Text_Shigeru Nakagawa
Production_Yasuhiro Kobayashi

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